株式会社COTSUBU

CHAPTER 02

SEOの内部対策|サイトの点検手順

この章で分かること

  • 点検の順番と、その理由(前の工程が×なら、後ろを直しても結果は変わらない)
  • 8工程それぞれの、使う道具と合格ライン(すべて数字か○×で書いてある)
  • ×が出たときに直す順番。今日やるものと、後回しにしてよいもの
この章の目次(11)
  1. 1工程1 サーバーとURLの集約
  2. 2工程2 インデックス(ここが最重要)
  3. 3工程3 robots.txt
  4. 4工程4 サイトマップ
  5. 5工程5 表示速度
  6. 6工程6 重複と正規化
  7. 7工程7 構造化データ
  8. 8工程8 内部リンク
  9. 9ついでに確認する:AI検索まわり
  10. 10×が出たときに直す順番
  11. 11この章の出口

記事を書き始める前に、必ず通す点検があります。8工程・90分で終わり、費用はかかりません。 ここが壊れていると、何本書いても検索結果に出ません。順位の話ではなく、そもそも読まれる状態にあるかの話です。 この章は、点検を順番に並べ、それぞれ「どの道具で見て、合格ラインはどこか」を数字で決め、12項目の点検リストで土台の合否を出すための章です。

この章で分かること

  • 点検の順番と、その理由(前の工程が×なら、後ろを直しても結果は変わらない)
  • 8工程それぞれの、使う道具と合格ライン(すべて数字か○×で書いてある)
  • ×が出たときに直す順番。今日やるものと、後回しにしてよいもの

工程1 サーバーとURLの集約

手順:アドレス欄に4通りで打ちます。http://example.com / http://www.example.com / https://www.example.com / https://example.com/(末尾スラッシュの有無も)。

合格ライン:4通りすべてが301で同じ1つのURLに着地する。鍵マークが出る。証明書の有効期限が30日以上先。

よくある×:wwwあり・なしの両方がそのまま表示される。同じ内容が2つのURLにある状態で、工程6の重複の原因そのものです。評価が割れ、どちらも上がりません。

工程2 インデックス(ここが最重要)

手順:Search Console →「ページのインデックス登録」→「登録済み」の数を公開ページ数と比べる →「登録されなかったページ」の理由を1つずつ開く。

主な理由の読み方です。

表示される理由 意味 どうするか
検出 - インデックス未登録 見つけたが、まだ読みに来ていない 内部リンクを足す(工程8)/サイトマップに入れる
クロール済み - インデックス未登録 読んだが、載せる価値を認めていない 中身を足す・統合する(7章)
重複(Googleが別の正規URLを選択) 別のURLと同じ内容と判断された 工程6へ
noindexタグによって除外 意図どおりか確認する 意図していないなら外す
robots.txt によりブロック 読みに行けていない 工程3へ

合格ライン:登録済み ≧ 公開ページ数 × 0.9。かつ未登録の理由を全部説明できること。

この表は、理由の名前を覚えるための表ではありません。未登録のページを1つ開いて、表示されている理由を左の列から探し、右の列の作業に進むために使います。理由ごとに行き先が違うので、全部をまとめて「インデックスされない問題」として扱わないでください。中身を足すべきものと、リンクを足すべきものと、設定を外すべきものが混ざっています。

この工程が×のまま記事を増やすのが、最も多い失敗です。 索引に入っていなければ、順位も表示回数も永久に0です。

たとえば、3年かけて記事を120本ほど書いてきた会社を考えます。担当者は毎月きちんと更新していて、中身も現場の知見が入った良いもの。ところが問い合わせは1件も増えていない。Search Console を開いて登録済みの数を数えると、120本のうち索引に入っているのは30本ほどで、残りは「検出 - インデックス未登録」のまま止まっている——こういうことが起こりえます。

よくある原因は、記事同士がどこからもリンクされていないことです。記事の一覧ページが作られておらず、公開しても既存のページからたどり着けない。サイトマップに入っていても、それだけでは読みに来る優先度が上がりません。一覧ページを作って内部リンクを通すのは、作業としては半日です。

この場合に失っているのは、記事90本分の労力です。書く力にも、続ける意志にも問題はありません。90分の点検を一度もやっていない、というだけです。

工程3 robots.txt

手順:ブラウザで https://自社ドメイン/robots.txt を開き、次の5点を見ます。

  1. 200で表示されるか(無い場合、Sitemap: の行も失っています)
  2. Disallow: / が入っていないか。 テスト環境の設定が本番に出る事故は実際に起きます。ここが×なら他の点検は不要。今すぐ直します
  3. CSS・JS・画像のフォルダを塞いでいないか。 Googleは描画して評価するため、塞ぐと崩れた状態で判断されます
  4. Sitemap: の行があるか
  5. 消したいページを robots.txt で塞いでいないか

5番は間違えやすい場所です。robots.txt はクロール(読みに来ること)を止めるもので、インデックス(載ること)を止めるものではありません。 塞ぐと noindex も読めず、他サイトからリンクされていればURLだけが検索結果に残ることがあります。消したいなら、クロールを許可して noindex を読ませるのが正しい手順です。

当社の robots.txt は、/admin/ と /api/ だけを Disallow し、AIクローラーのユーザーエージェント(GPTBot・OAI-SearchBot・ClaudeBot・PerplexityBot など)を1つずつ書いて明示的に許可しています。誰でも開いて確認できます。

工程4 サイトマップ

手順:/sitemap.xml を開く → Search Console の「サイトマップ」に登録 → ステータスと「検出されたURL」の数を見る。

合格ライン

  • ステータスが「成功」、エラー0
  • 検出URL数が公開ページ数と±10%以内
  • 1ファイル 50,000URL・50MB(非圧縮)以内(Googleの上限。超えるなら分割)
  • lastmod が、実際に更新した日になっている

よくある×:noindexのページや404のURLが混ざっている。lastmod が毎日全ページ「今日」になっている。Googleは lastmod を「一貫して正確であれば使う」としているため、後者は日付そのものを信用されなくなるやり方です。

当社はサイトマップをコードから自動生成し、1時間ごとに作り直しています。手で書いたXMLは更新漏れが必ず起きるので、生成する仕組みに寄せてください。

工程5 表示速度

手順:PageSpeed Insights に本番URLを入れる → モバイルのタブ → 「実際のユーザーの環境で評価する」(フィールドデータ) の3つの数字を読む。

合格ライン(Google公表の「良好」。過去28日の75パーセンタイルで判定)

指標 何の時間か 良好
LCP 大きい要素が表示されるまで 2.5秒以下
INP 操作してから反応するまで 200ミリ秒以下
CLS 表示中のガタつきの量 0.1以下

0〜100の点数(パフォーマンススコア)は合格ラインに使いません。 ラボ環境の推定値で、日によって10点以上動きます。見るのは上の3つだけです。フィールドデータが出ない場合はラボデータで代用し、画像の圧縮・画像の縦横サイズ指定・フォントの読み込みの3つだけ直せば、たいてい基準に入ります。

この工程は×でも執筆を止めません。 工程2・3・4の×は「出ない」ですが、速度の×は「出るが遅い」です。

工程6 重複と正規化

手順:主要ページのソースで <link rel="canonical"> の値を見る。同じ内容が複数URLで開けないか試す(?utm_source= 付き、末尾スラッシュ有無、index.html 付き、同じ記事が複数カテゴリの下にある)。

合格ライン:canonical が自分自身の正規URLを指している。Search Console の除外理由に「重複」がほぼ出ていない。

canonical は Google にとって命令ではなくヒントで、従わないこともあります。最終的な解決は、1つの内容が1つのURLでしか開けない状態にすることです。

工程7 構造化データ

手順:リッチリザルトテストにURLを入れる → エラーを確認 → Search Console の「拡張」レポートで全体を見る。

合格ライン:エラー0。Organization(会社情報)と BreadcrumbList(パンくず)が入っている。書いてある内容が画面の表示と一致している(不一致はスパムポリシー違反です)。

ここで期待値を合わせます。構造化データを入れると順位が上がる、という公表はありません。 効くのはリッチリザルト(パンくず表示、求人、レビューの星など)の対象になることだけです。しかも対応する種類は決まっていて、FAQ と HowTo は2026年9月時点で対応一覧(検索ギャラリー)に載っていません。 書くのは構いませんが、出る前提では扱いません。

当社は Organization(社名・所在地・法人番号・代表者)・Person・WebSite・Article・BreadcrumbList を入れています。会社の実体を1か所で確定させるのが目的で、AI検索対策としてやっていることも実質ここまでです。

工程8 内部リンク

手順:Search Console →「リンク」→「内部リンク」をリンク数の多い順に見る。トップから売りたいサービスページまで何回クリックするかを数える。

合格ライン:重要ページがトップから3クリック以内。内部リンクが0のページが無い。内部リンク数の上位に、売りたいページが並んでいる。

よくある×:記事からサービスページへのリンクが1本も無い。記事が読まれても問い合わせに届きません。順位ではなく導線の問題です。

ついでに確認する:AI検索まわり

ついでに3つだけ見ます。確かなことが少ない領域なので、分かっている事実だけ書きます。

  • AIクローラーを robots.txt で塞いでいないか。 塞ぐのも選択肢ですが、意図して選んだかが大事です。学習用のクローラーと、回答のために読みに来るクローラーは別物です
  • llms.txt は要るのか。 Googleは公式ガイド「生成AI機能向けの最適化」(2026年7月10日更新)で、AI OverviewsやAIモードに出るために llms.txt のような新しいファイルやマークアップを作る必要はなく、ランキングにも影響しないと明記しています。主要なAI提供元で「使う」と表明しているところもありません。当社は置いていますが、効果は主張しません。構造化データも同じで、生成AI検索に必須ではないとされています
  • 見え方は Search Console の生成AIパフォーマンスレポートで確認する。2026年6月に提供開始、8月31日に全サイトへ展開。見られるのは表示回数だけで、クリック・CTR・検索語は含まれません

つまり2026年9月時点のAI検索対策は、この章の工程1〜8をやることとほぼ同じです(8章で詳しく)。

×が出たときに直す順番

全部を同時に直そうとすると止まります。次の順で片付けます。

優先 ×の内容 理由
今日 4(Disallow: / で全体を塞いでいる)/3(主要ページが未登録) 存在しないのと同じ
今週 2(URLが集約されていない)/9(重複) 評価が割れて上がらない
今月 6・7(サイトマップ)/11(孤立ページ) 見つかるのが遅れる
時間があるとき 8(表示速度)/10(構造化データ) 出ないわけではない

この表は、×の一覧を並べ替えるために使います。点検で出た×を、左の列のどれかに割り振ってください。割り振った時点で、今日やることが決まります。全部を一度に片付けようとすると、たいてい取りかかりやすいものから手が付き、重いものが残ります。

どれを自分で直し、どれを頼むかで迷ったら、robots.txt とサイトマップと内部リンクは自分で、速度と重複の解消は頼む、という線を勧めます。前者は設定と構成の話で、間違えてもすぐ戻せます。後者はコードや画像の作り方に踏み込むので、手を出すと別のところを壊すことがあります。ただし、頼む前に自分で○×を付けておいてください。×の項目だけを渡せば、見積もりの範囲がそこで確定します。

「時間があるとき」の行に、いちばん時間を使ってしまうのが典型的な失敗です。 速度を0.3秒縮めるより、未登録のページを索引に入れるほうが桁違いに効きます。

速度の改善は、成果が数字で見えるので達成感があります。点数が50から80に上がれば、報告もしやすい。索引の登録は、数えてみるまで増えたかどうかも分かりません。人は見える成果のほうに寄るので、放っておくと優先順位は自然に逆転します。この表を作る目的は、その自然な傾きに逆らうことです。

この章の出口

手元に残っているべきものは3つです。

  1. 12項目の○×が付いた表(日付入り。次回の比較に使う)
  2. 直す順番が付いたリスト(今日・今週・今月・時間があるとき)
  3. 自分で直せるもの/頼むものの線引き

3番で「頼む」に入ったものが、外部に出す範囲です。当社のサイト改善は、初回相談と改善方針の提案が無料、現状分析が20万円から、継続的な改善が月5万円からです。12項目を自分で付けてから相談すれば、話が早く、見積もりも小さくなります。

土台が○になったら、次は「何を成果と呼ぶか」を決めます。点検で使った Search Console が、そのまま毎月見る道具になります。

次の章へ:3章 SEOの効果測定|順位ではなく問い合わせ数

この章の点検リストを開く(自社の状態を○×で判定する用)

点検の全体像(この表を上から埋める)

先に点検を置く理由は、SEOの作業の中でここだけが「やれば必ず効く」部分だからです。記事の中身が良いかどうかは、書いてみるまで分かりません。キーワードの選び方が当たるかも、数か月待たないと判定できません。ところが、索引に入っていないページが索引に入れば、表示回数は0から増えます。読みに来られない状態が読みに来られる状態になれば、評価の対象になります。不確実な作業の前に、確実な作業を終わらせておく——それだけの話です。

もうひとつ、費用の理由があります。この章の点検は全部、無料の道具だけで終わります。一方、記事を書く作業には人の時間がかかり、外注すれば費用が出ます。土台が壊れたまま記事を10本書くと、その10本分の費用が丸ごと無駄になります。順番を逆にしたときの損失が大きいので、先に置いています。

実際、当社が受託で入るときも、最初にやるのはこの90分です。ここで×が出れば、記事の相談をする前にそちらを直します。逆に、ここが全部○の会社であれば、話はすぐ中身の設計に進めます。90分は、その先の数か月の使い道を決めるための時間です。

各工程10〜15分、合計90分です。

# 工程 使う道具 合格ライン(詳細は各節)
1 サーバーとURLの集約 ブラウザ 4通りのURLが301で1つに寄る
2 インデックス Search Console「ページのインデックス登録」 登録済みが公開ページ数の9割以上
3 robots.txt ブラウザで /robots.txt 200で表示/CSS・JSを塞いでいない
4 サイトマップ Search Console のサイトマップ ステータス「成功」・エラー0
5 表示速度 PageSpeed Insights(モバイル) LCP 2.5秒/INP 200ms/CLS 0.1 以下
6 重複と正規化 ソースの canonical + Search Console canonicalが自分自身を指す
7 構造化データ リッチリザルトテスト エラー0
8 内部リンク Search Console「リンク」 重要ページが3クリック以内

この順番には理由があります。 3が×なら読まれず、2が×なら索引に入らず、そこを直さないまま5(速度)を直しても検索結果は1件も増えません。損失の大きい順です。

この表は、上から順に潰していくための作業表です。途中で飛ばさないでください。飛ばしたくなるのは、たいてい工程2と工程4で、理由は地味で手応えが無いからです。速度の点数が上がると数字が動いて気持ちがいいのに対し、索引の確認は「登録済みが何ページか」を数えるだけで終わります。手応えと効果が逆になっている、というのがこの表の要点です。

右端の合格ラインは、すべてその場で○×が付く形にしてあります。「適切に設定されていること」のような判定できない書き方を避けているので、迷ったら数字と見比べるだけで済みます。8工程の○×を1枚に書き出して日付を入れておけば、半年後に同じ表を作り直したときに、どこが悪化したかが分かります。

点検リスト:サイトの土台点検(12項目)

上の工程を、その場で○×が付けられる形にしたものです。

# チェック項目 合格ライン
1 HTTPSで表示され、証明書が切れていない 鍵マークが出る/期限が30日以上先
2 URLが1つに集約されている 4通りのURLが301で1つに寄る
3 公開ページがインデックスされている 登録済み ≧ 公開ページ数×0.9/未登録の理由を説明できる
4 robots.txt が本番で見えて、内容が意図どおり 200/Disallow: / が無い/CSS・JSを塞いでいない/Sitemap: がある
5 消したいページを robots.txt で塞いでいない noindexを出すページはクロール許可
6 サイトマップが登録され、エラーが無い ステータス「成功」/エラー0
7 サイトマップのURL数が実態と合う 想定と±10%以内/50,000URL・50MB以内
8 表示速度が基準内(モバイルの実データ) LCP 2.5秒以下・INP 200ms以下・CLS 0.1以下
9 同じ内容のページが2つ以上ない canonicalが自分自身/「重複」除外がほぼ0
10 構造化データにエラーが無い エラー0/Organization と BreadcrumbList がある
11 孤立ページが無い 重要ページが3クリック以内/内部リンク0が無い
12 AIクローラーを意図せず塞いでいない 塞ぐ・塞がないを決めている

合格ライン=12項目中10以上。ただし 3・4・6 は必須(×のまま記事を増やしても、検索結果には1件も増えません)。8 は×でも執筆を止めません。

読んでも決めきれないところは、一緒に決めます

30分の相談は無料です。この章の点検を一緒に回すこともできます。引き受けられる範囲はSEO対策にまとめています。

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更新日 2018年10月20日