kintone導入は必ず成功するわけではない
kintoneは優れたプラットフォームですが、導入すれば自動的に業務が改善するわけではありません。実際、導入したものの定着しないケースは少なくありません。
ここでは、よくある失敗パターンとその対策を紹介します。
失敗パターン1: 設計なしでアプリを作り始める
症状
- アプリが乱立し、どれを使えばいいかわからない
- 同じデータが複数のアプリに存在する
- 後から構造変更が必要になり、大量のデータ移行が発生
原因
「とりあえず作ってみよう」で始めてしまい、全体の設計をスキップしたことが原因です。
対策
- 導入前に業務フローを棚卸しする
- アプリの構成図(ER図)を作成する
- マスタとトランザクションを明確に分ける
- 最初のアプリ設計に十分な時間をかける
失敗パターン2: 現場の声を聞かずに導入する
症状
- 経営者が良いと思って導入したが、現場が使わない
- 「Excelの方が楽」と言われて元に戻る
- 入力作業が増えて不満が噴出する
原因
導入の意思決定者と実際に使う人が異なり、現場のニーズを汲み取れていないことが原因です。
対策
- 導入前に現場ヒアリングを行う
- パイロットユーザーを選定して先行導入
- 現場からのフィードバックを反映する仕組みを作る
- 「入力が楽になる」メリットを具体的に示す
失敗パターン3: 全ての業務を一度にkintone化する
症状
- プロジェクトが大きくなりすぎて完了しない
- 要件が膨れ上がり、費用が予算を超える
- 完成する前に現場が興味を失う
原因
一度に全てをやろうとする「ビッグバン導入」のアプローチが原因です。
対策
- 最も効果の大きい1〜2業務から始める
- 2〜4週間で最初のアプリをリリース
- 小さな成功体験を積み重ねてから範囲を拡大
- 段階的に業務を移行するロードマップを作成
失敗パターン4: 運用ルールがない
症状
- 入力規則がバラバラでデータの品質が低い
- 不要なレコードが大量に残っている
- アプリの設定を勝手に変更する人がいる
原因
「ツールを導入すれば解決する」と思い込み、運用ルールの策定を怠ったことが原因です。
対策
- 入力ルール(必須項目、フォーマット)を文書化
- アプリの設定変更権限を管理者に限定
- 定期的なデータクレンジングのルーティンを設定
- 運用マニュアルを作成し、新入社員にも共有
失敗パターン5: 社内にkintoneを理解している人がいない
症状
- トラブル時に誰も対応できない
- アプリの改修が外注頼みで費用がかさむ
- 新しい活用アイデアが出てこない
原因
外部ベンダーに構築を丸投げし、社内にナレッジが蓄積されなかったことが原因です。
対策
- 社内に「kintone推進者」を1名以上育成
- 構築時に外注と一緒に作業し、ノウハウを吸収
- サイボウズのオンライン研修やコミュニティを活用
- 簡単な修正は社内で対応できるスキルを身につける
成功するkintone導入の3つのポイント
- スモールスタート: 小さく始めて成功体験を積む
- 現場主導: 使う人の意見を最優先する
- 継続的な改善: 完成ではなく、改善し続ける
まとめ
kintone導入の失敗は、ツールの問題ではなく進め方の問題がほとんどです。この記事で紹介した5つのパターンを避けるだけで、成功確率は大きく上がります。COTSUBUでは、失敗しないkintone導入を伴走型でサポートしています。
現場での実例
使われないアプリに共通するのは、入力する人にメリットがないことです。島根県海士町では、電話を受けながら該当レコードにメモを入力する形にしたことで、突き合わせ作業そのものが消えました。入力した本人がその場で楽になる設計かどうかが分かれ目です。
関連リンク
よくある質問
kintoneを導入したのに現場が使ってくれません
使われないアプリに共通するのは、入力する人にメリットがないことです。導入の意思決定者と実際に使う人が違い、現場のニーズを汲み取れていないと「Excelの方が楽」と言われて元に戻ります。島根県海士町では、電話を受けながら該当レコードにメモを入力する形にしたことで、突き合わせ作業そのものが消えました。入力した本人がその場で楽になる設計かどうかが分かれ目です。
kintoneはどの業務から導入すべきですか
最も効果の大きい1〜2業務から始めてください。全業務を一度にkintone化する「ビッグバン導入」は、要件が膨れ上がって費用が予算を超え、完成する前に現場が興味を失います。2〜4週間で最初のアプリをリリースし、小さな成功体験を積んでから範囲を広げます。
kintoneの構築を外部ベンダーに丸投げしてもよいですか
丸投げすると社内にナレッジが残りません。トラブル時に誰も対応できず、改修のたびに外注費がかさみ、新しい活用アイデアも出てこなくなります。社内に「kintone推進者」を1名以上育て、構築時に外注と一緒に作業してノウハウを吸収してください。
アプリが増えすぎて管理できなくなりました
設計をせずに作り始めたことが原因です。「〇〇管理_v2」「〇〇管理_新」のような複製でアプリが乱立し、同じデータが複数のアプリに存在する状態になります。業務フローを棚卸ししてアプリの構成図を作り、マスタとトランザクションを分けたうえで、安易に複製しないルールを設けてください。
kintoneの運用ルールは何を決めておけばよいですか
最低限、入力ルール(必須項目とフォーマット)の文書化、アプリの設定変更権限を管理者に限定すること、定期的なデータクレンジングのルーティン、運用マニュアルの4つです。ツールを入れただけでは入力規則がバラバラになり、データの品質が落ちます。


