株式会社COTSUBU

CHAPTER 06

LINEの配信の中身と頻度|ブロックを増やさない

この章で分かること

  • 配信の3種類(登録直後・定期・出来事起点)の役割と、どれから手を付けるか
  • 売り込まない配信の中身の作り方と、1本の配信の型(吹き出しの数・リンクの数)
  • 頻度・曜日・時間帯を自社の記録表で決める手順と、配信を止める条件
この章の目次(10)
  1. 1配信は3種類。混ぜると判断できなくなる
  2. 2売り込まない配信とは何か
  3. 3吹き出しの数
  4. 4頻度は、記録表で決める
  5. 5曜日と時間帯は、自社で確かめる
  6. 6送らない相手を決める
  7. 7配信を止める条件
  8. 8規約と表現(ここは断定しない)
  9. 9よくある誤解を3つ
  10. 10この章の出口

配信で失敗する会社は、文章が下手なのではありません。送る相手と、送る回数を決めていないだけです。 そして「週に何回ならブロックされないか」の答えは、他社の平均値の中にはありません。自社の記録表の中にしかありません。 この章は、配信を3種類に分けて作る順番を決め、売り込まない配信の中身を型にし、2章の記録表から頻度・曜日・時間帯を自社で決め、12項目の点検リストを1配信ごとに通すための章です。

この章で分かること

  • 配信の3種類(登録直後・定期・出来事起点)の役割と、どれから手を付けるか
  • 売り込まない配信の中身の作り方と、1本の配信の型(吹き出しの数・リンクの数)
  • 頻度・曜日・時間帯を自社の記録表で決める手順と、配信を止める条件

配信は3種類。混ぜると判断できなくなる

2章で分けた3種類を、ここで作る作業に落とします。

A 登録直後(ステップ) B 定期(一斉・セグメント) C 出来事起点(リマインド・お礼・期限)
起点 登録した瞬間 カレンダー 予約・購入・期限の到来
届く相手 その日登録した人 絞った相手、または全員 その出来事が起きた人だけ
作る回数 最初に1回 毎月 最初に1回
手間 一度きり 続く 一度きり
相手にとっての用 高い(自分で登録した直後) その時による 最も高い(自分の予定の話)
反応 高い ばらつく 安定して高い
ブロックの起きやすさ 設計が悪いと高い 最も高い 低い

作る順番はA→C→Bです。 Bから始めると、毎月の作業だけが増えて、AとCという「一度作れば効き続けるもの」が空白のまま残ります。

Cを1つ作ることが、Bを1本増やすより先です。 予約の前日リマインド、購入後の使い方、期限の30日前。どれも相手の予定に関する話なので、用があるタイミングで届きます。ブロックを増やさずに接触回数を増やせる、ほぼ唯一の方法です。

売り込まない配信とは何か

「売り込まない配信をしましょう」と言われても、では何を送るのかが決まりません。判定はこの1行でできます。

この配信を受け取った人が、こちらから何も買わなくても得をするか。

得をするなら、それは売り込みではありません。得をしないなら、どれだけ柔らかい言葉で書いても売り込みです。

中身の3つの型

型 中身 例
使い方 相手がすでに持っているもの・買ったものを、もっと活かす方法 保存の仕方/季節ごとの手入れ/設定の見直し方
事実 こちらしか知らない状況を、そのまま伝える 今週の空き枠/入荷した/期限が近い制度/営業日の変更
実例 他の人が実際にどうしたか 近い状況の事例1本/よくある質問と答え

最も安定するのは「事実」です。 感想や煽りが入らず、相手が判断に使えます。「今週は木曜の午後が空いています」は、売り込みではなく情報です。

売り込む配信も必要。ただし回数を決める

売り込まない配信だけでは、出口の件数は増えません。当社は「3回に1回まで」を出発点にしています。 これは出典のある基準ではなく、当社の決めごとです。理由は、毎回売り込むアカウントは開かれなくなり、一度も売り込まないアカウントは何のために登録したか忘れられるからです。

同時に、同じ人への同じ案内は3回まで(2章の3通で終わる原則)。4回目を送らないことが、接点を残す条件です。

配信1本の型

部品 中身 決めごと
1行目 用件。通知に出る範囲で内容が分かること 「こんにちは、◯◯です」で始めない
本文 型の3つのどれか1つ 2つ混ぜない
リンク 出口、または飛び先1つ 1つだけ
締め 次にやること1つ、動詞で 「よろしくお願いします」で終わらない

1行目が最重要です。 通知に出るのは先頭の数十文字で、多くの人はここだけを見て開くか決めます。「こんにちは、◯◯です。いつもありがとうございます。」で始まる配信は、通知の段階で中身がゼロです。

リンクを1つに絞るのは、測るためでもあります。 2つ入れると、クリック率が2つに割れて、次に何を直すか判断できなくなります。

吹き出しの数

当社は1回の配信で3吹き出しまでを出発点にしています(2章と同じ決めごと)。理由は読む負担です。トーク画面が連投で埋まると、内容に関係なく「うるさい」と判断されます。

費用は吹き出しの数では増えません。通数は送った回数 × 送った人数で数え、1回の配信に吹き出しを複数入れても1通です(正確な数え方と無料の範囲はLINEヤフーの料金ページで確認してください)。費用に効くのは、配信の回数と相手の人数です。1本にまとめられる話を2回に分けて送ると、通数は2倍になります。

頻度は、記録表で決める

「週◯回ならブロックされない」という数字は、出典のある形では存在しません。 業種でも、友だちの集め方でも、商材でも変わります。だから決めるのは頻度そのものではなく、測り方と、上げ下げの条件です。

2章で作った配信の記録表を、そのまま使います。

列 何を書くか
配信日・時刻 いつ送ったか(曜日も)
種類 A/B/C と、中身の型(使い方・事実・実例・売り込み)
配信人数 何人に送ったか
クリック率 リンクを押した人の割合
翌日のブロック増 配信の翌日に、ブロック数が何人増えたか

最後の列が要です。ブロックは配信の翌日に集中します。 月末にまとめて見ると、どの配信が原因か分かりません。

上げる条件・戻す条件

感覚ではなく、条件で決めます。

直近3回の配信で、翌日のブロック増が友だち数の 0.5% を超えず、かつクリック率が前3回より下がっていないとき、月に1回だけ頻度を1段上げる。下がったら、すぐ元に戻す。

この 0.5% は当社の決めごとです(早めに気づける線として使っています)。自社の記録が3回分たまったら、自社の平常時の数字に置き換えてください。 大事なのは値そのものではなく、上げる条件と戻す条件を先に決めておくことです。決めていないと、反応が悪いときに「もっと送ろう」という逆方向の判断が出ます。

曜日と時間帯は、自社で確かめる

「◯曜の◯時が最も読まれる」という一般則は、業種によって逆になります。自社の友だちで確かめる手順を置きます。

  1. 変えるのは一度に1つだけ(曜日か時間帯か、どちらか)。両方同時に変えると、どちらが効いたか分かりません
  2. 内容の型を固定します(「事実」の配信で比べるなら、4回とも「事実」)。中身が変わると比較になりません
  3. 4回で1周。例:火曜・水曜・木曜・金曜の同じ時刻に、同じ型を1本ずつ
  4. 毎回、クリック率と翌日のブロック増を記録表に入れます
  5. 1周では決めません。3周(12回)まで続けて、同じ曜日が繰り返し上位なら採用します

1周で決めない理由は、1回ごとのばらつきが大きいからです。たまたま良かった1回を根拠にして曜日を固定するのが、最もよくある間違いです。

時間帯についての当社の決めごとは1つだけです。朝9時前・夜21時以降は送りません。 生活時間への割り込みになるためで、これは検証する前の最低線として置いています。この範囲の中で、自社の時間帯を探してください。

送らない相手を決める

セグメントの本来の目的は、送る相手を選ぶことではなく、送らない相手を決めることです。 次の3つは必ず除外に入れてください(2章の除外リスト)。

除外する相手 忘れると起きること
直近◯日以内に同じ案内を受け取った人 同じ案内が繰り返し届き、3回で接点を失う
予約・申込の手続きが進行中の人 申し込んだ人に申込の案内が届く
問い合わせの対応が終わっていない人 クレーム対応中に販促が届く

3つ目は、文面をどれだけ丁寧に書いても防げません。除外の設定で防ぐものです。

絞り込みの軸は3つだけ(状態・入口・興味)で、推定された属性(年齢・性別)では切りません(2章)。推定が外れた配信は、外れた相手にとって「自分と関係ない配信」になり、関係ない配信が続くと内容の良し悪しに関係なくブロックされます。

配信を止める条件

増やす条件と同じだけ、止める条件を先に決めてください。

止める条件 やること
翌日のブロック増が、平常時の2倍を超えた その種類の配信を1本止め、直前3回の記録を見直す
クリック率が3回連続で下がった 頻度を1段戻す。内容を疑うのは、相手と時間を確認した後
今月、相手が得をするネタが1つもない 送らない。 無理に送った配信が、次の配信を開かれなくします
事故・不具合・クレームの対応中 全体の販促配信を止める

3つ目を明文化しておくことが重要です。「毎月2回配信する」という約束を守るために中身のない配信を送ることが、最も静かに友だちを減らします。止めた配信は、止めた日と理由を記録に残してください(11章の計測につながります)。

規約と表現(ここは断定しない)

  • LINEヤフーの規約・ガイドラインと、使うツール各社の規約の両方を確認してください。当社が代わりに判断できるものではありません
  • 特に見るのは3点です:送ってよい内容と表現/業種の制限/取得してよい情報
  • 効果や結果を断定する表現、他社との比較の書き方には、業種ごとに別の法令の制限もかかります。解釈が分かれるところは提供元に問い合わせてください

規約に触れたときに止まるのは配信ではなく、アカウントそのものです。友だちごと失います。

よくある誤解を3つ

「反応が悪いのは、文章が悪いから」 ——文章より先に、送った相手と時間が合っていないことのほうが多いです。文面を書き直すより、除外リストを1つ足すほうが早く効きます。内容を疑うのは、3軸のセグメントと除外と時間帯を確認してからにしてください。

「毎週送ると決めたら、守らないと忘れられる」 ——忘れられるより先に、開かれなくなります。 中身のない配信を1本送ると、次の配信の通知も無視されます。約束を守るべき相手は自社のカレンダーではなく、友だちです。送るネタがない月は送らないのが正解で、そのぶんCの出来事起点の配信を1つ作ってください。

「セグメント配信は人数が減るから損」 ——減るのは配信人数で、減らないのはクリック数です。むしろ、関係ない相手に送らないぶん、費用(回数 × 人数)が下がり、ブロックも減ります。絞ることは節約です。 全員配信を選ぶときは、その理由を書けるときだけにしてください(点検リストの2番)。

この章の出口

この章を終えたとき、手元に残っているべきものは次の3つです。

  1. 配信の記録表に3行以上(日付・曜日・種類・人数・クリック率・翌日のブロック増。翌日の記入担当が決まっている)
  2. 上げる条件・戻す条件・止める条件が書いてある1枚(数字で。自社の平常時の値に置き換える予定日も)
  3. 12項目の配信前チェックが、送信前の手順に組み込まれている(誰が、どのタイミングで通すか)

この3つが揃えば、送る側の設計は終わりです。ここから先は、相手から返ってくるほうの設計に入ります。 配信を続けていると、必ず返信が来ます。返信に気づかないアカウントは、配信の失敗より速く信用を失います。

次の章へ:7章 LINEのチャット・自動応答の使い分け

この章の点検リストを開く(自社の状態を○×で判定する用)

点検リスト:配信前チェック(12項目)

1配信ごとに、送信ボタンを押す前に付けてください。 この12項目だけは、月次ではなく毎回通すものです。

# チェック項目 ○の条件(合格の状態)
1 この配信で増やしたい数字が1つ決まっている 予約数・来店数・再注文数のどれか。「認知」は×
2 送る相手が3軸(状態・入口・興味)で絞られている 全員配信の場合は、その理由が書いてある
3 除外の条件が適用されている 直近の重複・手続き中・対応中の人を外した
4 吹き出し数が上限内 2章で決めた数以内
5 1通目の最初の1行で用件が分かる 通知に出る範囲で内容が分かる
6 リンクが1つに絞られている 出口以外のリンクを入れていない
7 送信時間が決めた時間帯の中にある 朝9時前・夜21時以降を避けている
8 テスト送信を実機で確認した スマホのLINEで見た(リンク先も開いた)
9 前回の配信から中1日以上空いている 連続する2日になっていない
10 同じ人への同じ案内が3回目になっていない 3通で終わる原則を守っている
11 配信の記録表に行を追加する用意がある 翌日にブロック増を記入する担当が決まっている
12 表現が規約・ガイドラインの範囲内 断定的な効果の表現・禁止されている表現が無いことを確認した

合格ライン=12項目中10以上。必須項目は 1・4・7・11 の4つです。どれか1つでも×なら、送信しないでください。

  • 1が×なら、成果の判定ができません。「なんとなく送る配信」は、費用とブロックだけを確実に増やします
  • 4が×なら、読まれずに流される配信が増えます(費用は回数 × 人数で増えるので、そちらは配信の回数で管理する)
  • 7が×なら、内容に関係なくブロックの原因になります
  • 11が×なら、頻度を上げてよいかの判断が永久にできません。 記録のない配信は、送っていないのと同じ扱いになります

読んでも決めきれないところは、一緒に決めます

30分の相談は無料です。タグと導線の設計から引き受けます。引き受けられる範囲はLINE公式アカウントの設計・運用にまとめています。

30分相談を予約する

更新日 2018年10月20日