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中小企業DX

中小企業のDX|何から始めるかを決める判断基準

宇田川 将也|4
DX中小企業DX推進始め方デジタル化

決められないから止まっている

DXが大切だとわかっていても、「何から始めればいいかわからない」という声が圧倒的に多い。これが中小企業のDX推進における最大の壁です。手が動かないのではなく、着手先を決められないから止まっている、というのが実態に近い。

この記事は、その判断に絞って書きます。自社のどの業務から手をつけるか、どの基準で優先順位をつけるか、誰に推進を任せるか。ここを決めるための材料を並べます。

扱う範囲を作ると決めた後まで広げると話が散らかるので、要件定義から先の進め方は中小企業のシステム開発|作ると決めた後の進め方に分けてあります。この記事を読んで着手先が決まったら、そちらに進んでください。

最初にやるべき3つのこと

1. 業務の棚卸し

まず、自社の業務を書き出します。全てを書き出す必要はなく、主要な業務フローだけで十分です。

書き出す項目

  • 業務名(例:見積書の作成)
  • 現在の方法(例:Excelテンプレートを使用)
  • かかる時間(例:1件あたり30分)
  • 関係者(例:営業担当、マネージャー)
  • 課題(例:テンプレートが古い、承認が遅い)

2. 課題の優先順位付け

書き出した業務の中から、DX化の優先順位をつけます。

判断基準

基準 優先度が高い 優先度が低い
効果 時間削減効果が大きい 効果が限定的
難易度 すぐに始められる 大規模な投資が必要
関係者 多くの人が恩恵を受ける 特定の人だけ
緊急度 今すぐ解決したい いつかでいい

3. スモールスタート

優先度の高い1つの業務を選び、まずそこからデジタル化を始めます。

おすすめの最初の一歩

パターンA: クラウドストレージの導入

社内のファイル共有をGoogle DriveやOneDriveに移行します。

メリット

  • どこからでもアクセス可能
  • ファイルの重複がなくなる
  • バックアップが自動化される

費用: 無料〜月額数百円/人

パターンB: チャットツールの導入

社内のコミュニケーションをSlackやTeamsに移行します。

メリット

  • メールの量が激減
  • 情報共有のスピードが向上
  • 過去の会話を検索できる

費用: 無料〜月額1,000円/人

パターンC: クラウド会計の導入

紙の領収書やExcelの帳簿をfreeeやマネーフォワードに移行します。

メリット

  • 仕訳の自動化
  • 銀行口座との自動連携
  • 確定申告の効率化

費用: 月額2,000〜5,000円

推進体制の作り方

小規模企業(5名以下)の場合

経営者自身がDX推進者を兼務。外部のIT顧問(社外CxO)を活用するのが効率的です。

中規模企業(5〜30名)の場合

ITに関心のある社員を「DX推進担当」に任命。本業との兼務で、週に数時間をDX推進に充てます。

30名以上の場合

DX推進チーム(2〜3名)を設置。各部署との橋渡し役を担います。

よくある疑問

Q: ITに詳しい人がいないのですが...

A: 外部の専門家(IT顧問、DXコンサルタント)を活用しましょう。月1〜2回の相談で十分進められます。

Q: 従業員が新しいツールに抵抗感があります

A: 強制ではなく、「便利だから使いたい」と思ってもらうことが大切です。まず1人の成功事例を作りましょう。

Q: 失敗したらどうしよう

A: スモールスタートであれば、失敗のリスクは最小限です。月額数千円のツールなら、合わなければすぐにやめられます。

DX推進のタイムライン

期間 やること
1ヶ月目 業務棚卸し、ツール選定
2ヶ月目 パイロット導入(1業務)
3ヶ月目 効果測定、改善
4〜6ヶ月目 横展開(2〜3業務に拡大)
6ヶ月目以降 継続的な改善・拡大

まとめ

DXの最初の一歩は、完璧である必要はありません。小さく始めて、うまくいったら広げる。この繰り返しがDX成功の王道です。COTSUBUでは、中小企業のDXの最初の一歩をサポートするコンサルティングを提供しています。


関連リンク

宇田川 将也/ 代表取締役

2024年に総務省の地域活性化起業人として島根県海士町に着任。役場に住み込んで業務改善に従事し、kintoneで電子決裁や定期健診管理を構築しました。

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