ルックアップ機能とは
kintoneのルックアップ機能は、別のアプリに登録されたデータを参照し、自動で値をコピーする機能です。Excelの「VLOOKUP関数」に似た仕組みです。
例えば、請求書アプリで顧客名を入力すると、顧客マスタアプリから住所や担当者名が自動で取得されます。
基本的な設定手順
Step 1: 参照先アプリの準備
まず、参照元となるマスタアプリ(例:顧客マスタ)を作成します。キーとなるフィールド(例:顧客コード)を必ず含めます。
Step 2: ルックアップフィールドの設置
参照するアプリ(例:請求書アプリ)にルックアップフィールドを追加し、以下を設定します。
- 関連付けるアプリ: 顧客マスタ
- コピー元のフィールド: 顧客コード
- ほかのフィールドのコピー: 顧客名、住所、電話番号 etc.
Step 3: 動作確認
ルックアップフィールドに値を入力し、取得ボタンを押してデータが正しくコピーされることを確認します。
設計のコツ
コツ1: マスタアプリを先に設計する
ルックアップは「マスタ → トランザクション」の方向で参照します。マスタアプリの設計が固まってから、参照する側のアプリを作りましょう。
コツ2: キーフィールドは一意にする
ルックアップのキーとなるフィールド(顧客コードなど)は重複しない値にします。重複があると、意図しないデータがコピーされる可能性があります。
コツ3: コピーするフィールドは必要最小限に
「あれもこれも」とコピーするフィールドを増やしすぎると、管理が煩雑になります。本当に必要なフィールドだけをコピーしましょう。
コツ4: ルックアップの更新タイミングを理解する
重要: ルックアップでコピーされた値は、コピー時点のスナップショットです。参照元のデータが変更されても、自動では更新されません。
更新が必要な場合は、レコードの編集画面で再度取得ボタンを押す必要があります。
よくある失敗パターン
失敗1: マスタの順序を間違える
顧客マスタ → 案件マスタ → 請求書のように、ルックアップの参照順序があります。この順序を間違えると、データの不整合が発生します。
正しい設計順序
顧客マスタ(独立)
↓ ルックアップ
案件アプリ(顧客を参照)
↓ ルックアップ
請求書アプリ(案件を参照)
失敗2: ルックアップの連鎖が深すぎる
A → B → C → D のように、ルックアップが何段階も連鎖すると、設定の変更が困難になります。3段階以上の連鎖は避けましょう。
失敗3: 大量データのルックアップ
参照先のレコード数が多い(数万件以上)場合、ルックアップの候補表示が遅くなります。フィルター条件を設定して候補を絞り込みましょう。
ルックアップ vs 関連レコード
| 機能 | ルックアップ | 関連レコード |
|---|---|---|
| データの方向 | 参照先からコピー | 関連データを一覧表示 |
| データの保持 | コピー(スナップショット) | リアルタイム参照 |
| 編集 | コピー先で編集可能 | 参照のみ |
| 用途 | マスタデータの取得 | 関連情報の確認 |
まとめ
ルックアップ機能はkintoneの核となる機能ですが、設計を間違えると後から修正が大変です。特にマスタアプリの設計と参照順序には十分注意しましょう。COTSUBUでは、kintoneのアプリ設計から構築まで、正しい設計方針でサポートしています。